
「会社の方針が合わない」、「職場の環境が苦手」などの理由から、
「会社を辞める、会社を辞めたい」そう考えている方はかなり多いのではないでしょうか。
会社、仕事に関する悩みは尽きないはずです。
実際、多くの方が会社を辞める決断を下しています。
しかし、中には会社を辞めて後悔してしまう方がいらっしゃいます。
ここでは、そういった悩みを解決するべく、
辞める前に知っておくべき「会社を辞めて後悔しないための条件」について詳しく解説していきます。
1.8割以上の人が会社を辞めたいと思っている
冒頭でもお伝えしたように会社を辞めたいと考えている方はかなり多いです。
悩んでいる方はあなただけではありません。
調査会社が行ったアンケートによると、下記の通りとなっています。
出典元URL:https://www.marsh-research.co.jp/examine/ex1809.html
<あなたは日常、会社を辞めたいと思うことはありますか。(一つ選択)>
かなりある | 21.0% |
ある | 18.3% |
たまにある | 47.3% |
ない | 13.3% |
約8割以上の方が日常的に会社を辞めたいと考えているようです。
・会社をやめたい
・会社を辞める
に至る理由は置かれている状況によって様々かと思います。
ちなみに・・・
リクナビNEXTが転職者に行った退職理由のアンケートによると、以下の通りとなっています。
出典元URL: http://next.rikunabi.com/01/honne2007/honne2007_01.html
<退職理由のホンネランキング>
順位 | 理由 | 比率 |
1位 | 上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった | 23% |
2位 | 労働時間・環境が不満だった | 14% |
3位 | 同僚・先輩・後輩とうまくいかなかった | 13% |
4位 | 給与が低かった | 12% |
5位 | 仕事内容が面白くなかった | 9% |
6位 | 社長がワンマンだった | 7% |
7位 | 社風が合わなかった | 6% |
7位 | 会社の経営方針・経営状況が変化した | 6% |
7位 | キャリアアップしたかった | 6% |
10位 | 昇進・評価が不満だった | 4% |
みなさんもこのランキングのどれかに当てはまるのではないでしょうか。
退職を決意する、辞めたいと思う方の多くは、
・人間関係
・待遇面
上記の2つによるところが多いようです。
辞めたいと考えていても行動に移せないという方は多くいらっしゃるはずです。
辞めて後悔してしまうのではないか・・・
次の職場でも同じ思いをするかも・・・
辞めたいと思うのは甘えなのでは?
など、一歩踏み出せない理由は多々あるでしょう。
結論から言うと、これらの理由で悩んでいる方はもう一度冷静に考えた方がいいです。
その理由を次の項目でご説明していきます。
2.会社を辞める前に一度冷静に!
先ほどの退職理由のランキングを参考に、
「なぜ、会社を辞めたいのか」をもう一度冷静に考えてみてください。
辞めて後悔してしまう方の多くは、
一時の感情で辞める決断をしてしまっていることが多いです。
辞めることが悪いことではありません。
その失敗を次に活かせばいいのです。
そのためにも「なぜ、会社を辞めたいのか」しっかりと把握しておく必要があります。
正直、何も不満がなく働ける環境は非常に稀です。
辞めたい理由を冷静に分析し、
「どういった環境であれば頑張れるのか」
「前向きに過ごすためには何が必要なのか」を考えてみましょう。
現状の辞めたい理由を追及することは大切です。
なぜなら、次の環境で同じような悩みで辞めたくなる危険性を少なくできるからです。
また、辞めたい理由を分析しその原因を追究することで辞めなくて済むかもしれません。
例えば人間関係が理由の場合、もしかしたら自分にも原因があることが考えられます。
勇気を出して話かけてみる、自分から歩みよってみる、など。
辞める勇気を振り絞れるのであれば、原因を改善するために一歩踏み出せるのではないでしょうか。
仕事が原因で心身に支障が出ている場合を除き、辞めずに済むなら辞めない方がいいでしょう。
今までに積み重ねてきた業務の経験、長く勤めることによって発生する昇給や退職金。
それだけでなく、企業の多くはどうしても転職回数が多いと敬遠しがちです。
本当に転職するべきタイミングに不利になってしまう可能性があります。
大切なのは辞めて後悔しないことです。
次の項目で辞めたあとに後悔しないための条件についてお伝えしていきます。
3.辞めて後悔しないための「3条件」
先ほど軽くお伝えしたように、
辞めたあと後悔している方は多いです。
私の周りにも大勢います。
・転職先がみつからない・・・
・転職先で痛い目にあった
・辞めたのにストレスが増えた
など、後悔している理由は様々でした。
なぜ、自ら望んで辞めたのに後悔してしまうのでしょうか。
それは、
・辞めるリスクを把握できていない
・辞めた後の展望を描けていない
・相談せずに自分の気持ちだけで決断してしまっている
上記の3つが理由なのではないでしょうか。
次以降で辞めて後悔しないための条件をお伝えしていきます。
3-1「条件1」辞めるリスクを把握しておく
仕事を辞めたい、辞めようとしている方の中には、
もしかしたら一時の感情でその気持ちになっている方がいるかもしれません。
仕事を辞めるには少なからずリスクが存在します。
そのリスクを把握した上で覚悟を持って辞めるのと、そうでないのとでは大きく変わってきます。
リスク1<生活に不安が生じる>
当然、転職先を探していない状態で辞める場合、
貯蓄を切り崩しながら生活しなくてはなりません。
貯蓄があまり無い場合は、先の見えない生活に対して不安や焦りの気持ちが出てきます。
仕事を辞めたにもかかわらずそれが大きなストレスとなってしまいます。
ちなみに、自己都合で退職の場合、失業保険が貰えるのは3カ月以上先になります。
リスク2<手続きが面倒>
手続き面にも注意が必要です。
退職してから次の転職先までブランク期間がある場合は、
社会保障の切り替えや納付を自分でしなければなりません。
これが結構面倒です。
リスク3<社会的信用が低下する>
転職後に住宅や車のローンなどを組もうとした時に、審査に通りにくくなる可能性があります。
それだけでなく、
一概には言えないかもしれませんが企業の多くは転職回数の多い人をあまり好みません。
転職回数が増えてしまうことにより、
次の転職先が見つけにくくなるリスクは把握しておく方がいいでしょう。
リスク4<最悪のケースも考えられる>
例えば、今の仕事を辞めたいと考えた一番の理由が人間関係だったとします。
最悪の場合、次の仕事先にはもっと苦手な人がいるかもしれません。
最悪のケースを考え、それでも構わない!
と思えない場合は一度じっくり考え直した方がいいかもしれません。
最低でも上記の4つのリスクは把握しておく方がいいでしょう。
また、理想と思った会社に転職できてもほぼ必ず働き出せばギャップは出てきます。
あなたの全てを満たしてくれる転職はかなり稀です。
現状に不満がある場合は転職後の未来を想像し、メリットのみを追いがちです。
一時の感情や覚悟を持たずに辞める場合はそれなりの代償を払わなくてはいけません。
あなたの今の生活を冷静に考えて、辞めるリスクはすみずみまで想像しましょう。
今後の人生のビジョンを描くことも大切です。
・仕事で実現したいことは何か。
・仕事をする上で大切なこと、ゆずれないこと。
・理想とする生活を実現するためには何が必要か。
・3年後、5年後、10年後にどうなっていたいのか。
・そのためには何をしないといけないのか。
など。
「仕事を辞めようとしたこと」をきっかけに一度時間を掛けていろいろと考えてみるのがいいでしょう。
そのうえで、仕事を辞める決断を下す場合は、リスクを把握し覚悟が持てている状態です。
その場合は、何も恐れることはないでしょう。
3-2「条件2」転職先を探しておく
リスクを把握し覚悟を決め、
それでも辞める決断をされた方の多くは転職活動を始めるかと思います。
転職活動は必ず在職中に行うようにしましょう。
辞めてから転職活動を行うのはあまりオススメできません。
目次2でもお伝えしたように生活に余裕がなくなるため転職先をじっくり選ぶことができにくくなります。
今の状況ではブランク期間がある転職者を避ける企業が結構多いです。
理由なく働かないことに慣れてしまうと、
いざ復帰しようと思った時になかなか行動に移せなくなってしまいます。
そのため、先の展望がイメージできてはじめて会社を辞める選択をするのが賢明です。
今の状況が例え辛くとも心身共にある程度健康な状態なのであれば、
給料を貰いながらじっくりと転職先を探すのがいいでしょう。
少しでも妥協して転職してしまうと、同じ失敗を繰り返してしまう可能性が高くなってしまいます。
注意点としては、転職活動していることが会社の人にバレないようにすることです。
バレずに転職活動を行うのは少し難しいかもしれませんが、
会社の人にバレてしまうと辞める際にどうしても角が立ちやすくなってしまいます。
会社側から考えるとあまりよろしくないかもしれませんが、
転職先を探しながら仕事を続けることで少し心に余裕が生まれるというメリットもあります。
精神的に気持ちが前向きになるからです。
在職しながら転職活動を行う場合、だいたい転職先がみつかるまでに2~3カ月はかかってきます。
会社に所属していると2~3カ月の間に様々なことが起きるでしょう。
心に少し余裕が生まれている状態であれば、
仕事を辞めたいと思っていた問題が解決する可能性も無いとは言い切れません。
そう言った意味でも必ず転職先は在職中に見つけるようにしましょう。
転職先の探し方については、
下記の記事で詳しく解説していますので是非、参考にしてください。
http://business-labo.com/career-change-site-recommended-149
転職先で同じ思いをしないためにも、
記事の中でお伝えしている「口コミサイト」は是非利用してみてください。
3-3「条件3」必ず誰かに相談する
3つ目の条件は必ず誰かに相談しアドバイスを貰うことです。
相談する相手は家族でも、会社の先輩、同僚、友人でも誰でも構いません。
何かしらの不満を理由に仕事を辞めたいとなっている状況では後ろ向きな考えに陥りやすいです。
そうなってしまっている状況では、客観的な判断ができにくくなってしまいます。
客観的な判断ができないと後で後悔してしまう可能性がかなり高くなってしまいます。
誰かに相談することで、
あなたの現状を客観的に見て背中を押してもらえたり、引き止めたりしてくれます。
複数人に相談しそれぞれのアドバイスを聞くことで、
新たな考えが生まれ精神的に楽になれる可能性もあります。
社外の人は会社のしがらみなど関係なく完全な第三者として冷静なアドバイスをしてくれます。
そのため、必ず一人は社外の人に相談するようにしましょう。
また、相談する相手は様々な立場の人にするのがいいでしょう。
仲の良い友人や先輩だけではなく、
自分より多くの経験をしている人や考え方が全く違う人などです。
つながりがあるのであれば、高校や大学の時の先生に相談してみるのもいいでしょう。
あなたの性格を理解したうえで必ず良いアドバイスをしてくれるはずです。
真剣に相談すれば、必ず相手も親身になって話を聞いてくれます。
私自身、
仕事を辞めたいと考えた時はできる限り多くの人に相談し多くのアドバイスをいただきました。
私の場合、運良くそれをきっかけに転職先が見つかり今もその会社に勤めています。
別に転職先が決まらなくとも、
多くのアドバイスを聞けることで考えの幅を広く持つことができるようになります。
会社を辞めるということは決して「甘え」や「逃げ」ではありません。
退職するということに後ろめたさを感じる必要はありません。
誰かに相談した後の状態であれば、少し心に余裕が生まれているはずです。
それによって、仮にどんな退職理由であったとしても前向きな気持ちになれているでしょう。
新しい環境で仕事ができる、新しいことを学べる、新しい人間関係がつくれる。
など、これから先の未来に希望を抱くためにも必ず誰かに相談するようにしましょう。
4.辞めるタイミングは?いつがいいのか?
ここでは、辞めるタイミングについて少しご説明していきます。
今までご説明してきたように辞めるベストなタイミングは、
転職先が決まり、入社する前日に辞めるのがベストです。
例えば、次の職場の入社日が11月1日の場合、
退職日は10月31日がベストです。
「ブランク期間が発生しないこと」それが一番です。
退職日については、上司としっかりと相談しましょう。
業務の引継ぎのことを考えると、2カ月前ぐらいには退職する旨を伝えておいた方がいいでしょう。
ちなみに、法律的に言うと2週間前までに退職を申し出れば、会社を辞められると定められています。
しかし、これは現実的ではありません。
迷惑を掛けずに辞めることを考えると、早めに伝えておくのが無難です。
・会社の繁忙期は避ける
・引継ぎのスムーズさを考え、退職者の増えるシーズン(年末の12月と年度末の3月)に合わせる
など、ある程度会社のことを考えて決めるのがいいかもしれません。
また、ある程度退職の時期に融通が利くのであれば、
ボーナスに合わせるのがいいかもしれません。
会社の就業規則などを確認すれば、
「賞与については、前年の業績を反映させたものを、○月○日時点で在籍の社員に支給する。」
というように規定されているはずです。
ボーナスを貰えるのと貰えないのとでは当然大きな差が生まれます。
可能であれば、ボーナスを貰ってから退職を切り出すか、
ボーナスの支給が確定してから退職を切り出すのかのどちらかにしましょう。
5.転職して満足するためには?どうすれば?
最後に「転職して満足するために、どうすればいいのか」という内容について少し見ていきます。
転職経験者1,200人を対象にしたアンケートを基にご説明していきます。
出典元:マイナビNEXT
出典元URL:http://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/reason/140214/index
転職して満足だと感じている方は6割以上となかなか高い数値になっています。
その一方でやはり、転職しても不満を感じている方が中にはいらっしゃいます。
この違いは何なのでしょう?
アンケートの結果によると、
「転職先を選んだ理由」にその違いがあるようです。
給与、休日、休暇など待遇や条件面を重視した層は、
転職先で満足度が低いと感じる割合が高いようです。
反対に、会社の業績や会社の安定性、興味のある業界や仕事内容など、
自分の希望を重視した層は満足が高いと感じる割合が高いようです。
月並みかもしれませんが、
・やりがいを持てる
・前向きに取り組める
・将来性を感じられる
などの気持ちを持てる環境が仕事をするうえで一番大切なのでしょう。
そう思えるためには、
何が自分にとって一番なのかじっくり考えて転職先を探すのがいいのかもしれません。
今までにお伝えした内容と被りますが、
今後の人生のビジョンを描くことが大切でしょう。
待遇面も当然大切です。
しかし、目先のことにこだわりすぎていては同じ過ちを繰り返してしまうかもしれません。
みなさんが満足のいく環境で働けることを願っています。
6.まとめ
辞めて後悔しないためには、
・リスクを把握しておく
・転職先を探しておく
・相談した上で決断する
これら3点が大切になってきます。
転職後に満足いく環境で仕事をするためにも今後のビジョンはしっかりと描いておくようにしましょう。